カクヨムには自主企画というものがあります。
誰でも参加でき、自分で企画することもできます。
僕が初めて自主企画を立ち上げたのはカクヨムを始めたばかりのほやほやの頃でしたが、初めてレビューをもらったうれしさに舞い上がり、自分もレビューを書いてみたいと思い立ち、レギュレーションとかもよく見ずにレビュー書きますみたいな自主企画を立ち上げてしまいました。ところが途中で、運営から「レビューを確約するような自主企画は禁止です」みたいな内容の【警告メール】が来て、びっくりしてすぐに企画自体を削除してしまいました。
それからしばらくたって、ようやくカクヨムがどういうところかわかってきた頃に、笑える短編作品を求むみたいな自主企画を立ち上げてみました。
そしたら、ひどいのなんのって、これのどこかが笑えるのかって作品がガンガン来て、たった二日の企画でしたが、途中で嫌になって、半日で打ち切ってしまいました。
最後は、カクヨムを卒業するにあたり、読者の皆さんへの恩返しということで、応募いただいたものはしっかり読み、その中でいいなと思ったものは評価しますというような自主企画を立ち上げ、毎週一回開催し、合計で16回も開催しましたが、毎回、たくさんの方が参加してくれました。
ちなみに、その時に僕が設定した物語のテーマは、「前半で舞台設定や課題を提示し、後半でどんでん返しを起こしてオチをつける読者に面白いと思わせるストーリー性をもった作品」というもので、実はこのテーマは第6回カクヨムコンテスト短編部門のテーマそのままでした。僕としては、このテーマとすることで、自主企画に出した作品をそのままカクヨムコンにも出せるだろうと思ったし、僕の感想がいくばくかでも推敲の足しになればいいかなと思ったからでした。
他の条件としては、以下のとおりです。
・ 1万字以内の短編
・ 一人一作のみ
・ 一般文芸的な作品(ラノベ的作品お断り。長いタイトルは即削除)
・ 「カクヨムオンリー」のタグをつけていること
趣旨としては、なるべくたくさんの方々の作品を読みたかったので、あまり長い作品はご遠慮願ったし、一人一作と限らせてもらいました。一般文芸を対象としたのは、僕はそもそも一般文芸が好きだし、そういうものを書いているカクヨムの中ではマイノリティの方たちにとって少しでも励みになればよいかなと思ったからでした。
でも案の定、参加作品の半分ほどは全く条件に当てはまらず、ラノベはだめだって言ってるのに、いわゆる異常に題名が長い異世界ものやエロラブコメが並んでる画面を見て、毎回げんなりしたものです。
ただし、しっかり条件に合致してものを出してきた人はもちろんいて、そういう方の作品はしっかり読んで、思ったことは自分のエッセイに公開したし、これはというものはレビューもしました。
その時は既に自身の作品の投稿はやめていましたが、それでも、参加してくれた方々は、僕の過去の作品も読んでくれたようで、感想をもらったり、星(★)もたくさんいただきました。その年の終りにはやめるつもりだったので、いまさら星(★)をもらってもなと苦笑しましたが、読んでいただいたこと自体は、とてもありがたかったです。
加えて、思いもよりませんでしたが、僕がエッセイで紹介した作品を僕の読者さんたちまでが読んでくれて、★やレビューまでつけてくれる方も多くいました。僕は、この姿を見たとき、カクヨムというところは本当に素晴らしいなと思ったし、これこぞが、小説投稿サイトの本当のあり方なんじゃないかと思ったものでした。
ということで、自主企画については、いろいろと問題もありますけど、いろいろな人と交流できるチャンスが増えますし、それをきっかけとして自分の作品を読んでもらったり、星(★)をもらえたりする可能性もあるので、興味がある人は、積極的に企画するなり、参加してみることをお勧めします。
ただし、上にも書いている通り、参加条件に合致しないものもたくさんきますので、そんなもんだと思っていた方が、精神衛生上、よろしいかと思います。
※ このエッセイは、かつて僕がカクヨムという投稿サイトで活動していた際に書いたものを掲載していますので、現在の実態とそぐわないことがあるかもしれませんが、その点についてはご容赦ください。