アマチュア作家の成り上がり執筆録

素人作家がどこまで高みに昇ることができるのか

仕事と創作の両立

 僕の現在の仕事は少し変わっていて、いわゆるトップ直轄のポジションで、他社と交渉したり、データ分析したり、方針や計画を定めたり、様々なプロジェクトに参加してトップの意向を伝えたり、プロジェクトの進捗をトップに伝えたりしている。

 そういう立場にいるおかげで、物事を俯瞰的に見れるようになった。いわゆるセクショナリズムが消えて、全体としての最適解が何かということに意識が向く。

 そうしたことが影響しているのか、今の仕事をするようになってから、執筆の仕方もだいぶ変わってきたような気がする。

 これまでは自分の書きたいことをがむしゃらに書いてきたが、今では読者視点を考えながら書いている。どうしたら読者にとって面白いと思えるだろうかということを意識しながら書いている。

 面白い作品に必要な要素とは、感動と好奇心だと思っている。
 感動とは心を動かすこと。喜び、悲しみ、怒り、涙、そんな人間が持つ自然な感情を湧き起こさせるような物語。
 そんな物語を書きたいと思っている。

 好奇心とはミステリアス、不可解な謎の存在。なぜ、どうして、この先どうなるんだろうという興味、関心。ついつい次のページをくくりたくなるような物語。
 そんな物語を書きたいと思っている。

 読者が求めるものを書くこと。結局、それが面白い物語を書くことにつながっていく。つくづく、創作とは自分自身との対話だと思う。自身の経験や学びが自然と発露され、筆に乗り、作品に乗りうつっていく。そう考えると、仕事で様々な経験を積むことは創作する上で大きな意味を持つともいえる。

 仕事と創作との両立。僕にとっては、それがベストな形がする。
 ただ、仕事にかかる時間が圧倒的に多いし、大きな組織の方向性を決める責任の重さを肩に乗せるのはプレッシャーでもある。自分の好きなように時間を配分して、やりたいことができれば一番いいのだが、人生、そんなに都合よくはいかない。

 でも、創作する方はみんな同じ思いを持っているんだろうなと感じる。創作への意欲を抱きつつ、目の前の仕事を必死に頑張っているんだろうと思う。
 だから僕も同じ思いを持って、今日も頑張ろうと思う。

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