アマチュア作家の成り上がり小説ブログ

素人作家がどこまで高みに昇りつめることができるか

【短編小説】42.195㎞ (四)

職場では走ることは黙っていた。 特段、理由があったわけではないが、なぜかしゃべりたくなかった。形だけ言えば、単に市が主催するマラソン大会に出るだけのことで、他人にしてみればどうということもない。凄いなとか頑張ってとか何かしら言葉はもらえるだ…

【短編小説】42.195㎞ (三)

翌日、俺はマラソン大会に申し込んでいた。走り切れるかとかそういうことはあまり考えかった。ただ何かを変えたかった。このまま何もしないでいたら、俺の人生は本当に蟻地獄にはまった蟻のように、ある一点に向かって落ちていくだけだと思った。それが絶え…

【短編小説】42.195㎞ (二)

俺の机の隣に上村芙紗子っていう三十ちょい過ぎの女性事務員がいた。半年前に入ってきた子で、バツイチだけど結構かわいい子だった。彼女が入ってきたときだけは俺もかなりテンションがあがった。ある日、事務室に誰もいない隙を見計らって、勇気を出して食…

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