アマチュア作家の面白い小説ブログ

素人作家がどこまで面白い小説を書くことができるか

【小説投稿サイト読まれない】初心者向け読まれるための書き方

 投稿した小説がさっぱり読まれないと嘆いている方々へ、小説投稿サイトで読まれるためのヒントや向き合い方など、小説投稿サイトでの実体験をもとにした初心者必見のエッセイ集です。

 

 

はじめに

 カクヨムという小説投稿サイトがある。
 僕はかつてそこで小説を書いて投稿していたことがある。

 そこで過ごした時間は、僕にとってかけがえのない時間だった。
 同じ趣味を持つ人たちと出会い、交流し、作品を読み合い、自分の作品のレベルがいったいどれくらいのものなのかを知ることができた。
 書くことが楽しくて、交流することが楽しくて、日に何度もサイトを訪れたものだった。

 そうした時間を過ごすうち、物語を書くということが自分にとって最も夢中になれる、最も心地よい時間であることに気づき、ついに本気で書くことを決意し、出会った仲間たちに別れを告げて、カクヨムを卒業した。
 そういう意味においては、カクヨムというサイトには感謝の想いしかない。

 だが、カクヨムに夢を抱き、消えていった人も少なくない。
 カクヨム、読まれない。
 カクヨム、もう無理。
 カクヨム、やめます。
 そんな言葉がネットの中でも時折出てくる。
 なぜか?

 それは、そうした人たちの持っていたカクヨムに対するイメージとカクヨムの実態がそもそも違っているからだと断言できる。

 

ここは、誰でも自由なスタイルで物語を書くことができ、いつでも、たくさんの物語を読むことができ、お気に入りの物語を他の人に伝えることができる。そんな「場所」です。

引用:はじめてのカクヨムガイド

 

 公式サイトにはそう書いている。
 確かにそのとおりで、何も間違ってはいない。
 ユーザーもたくさんいる。最新の記事によると月間ユーザー数は570万人とのことだ。当然その中には読み専と呼ばれる、小説を見るためにアカウントを取っている人もたくさんいる。 

 だが、カクヨムの読み手の圧倒的多数はラノベを求めていて、一般文芸を読みたいと思っている人は本当にごくわずかだ。すなわち、一般文芸に関心があるのは、一般文芸を書きたいと思って入ってきたアマチュア作家がほとんどであり、それがカクヨムというサイトの実態なのである。
 いや、カクヨムだけじゃなく、他の小説投稿サイトと言われるもの全てが多かれ少なかれ、そうだと言っていい。

 そういった場所なので、一般文芸の作家になりたい、自分が書いた物語を読んで欲しいと思って入ってくる人たちは、自分の作品がいかに読まれないか次第に悟るようになる。
 そして、読まれるためには同じように読まれたいと思っている別な一般文芸の書き手の作品を読むことが、一番の近道だと知るようになる。
 その結果は言うまでもないだろう。
 まさに文芸サロン、同人誌的な空間となる。

 書き手同士が互いの物語を読んで切磋琢磨し合う、それ自体は素晴らしいことで、そうしたサロン的、同人誌的な空間は意義もあるし、否定もしない。かくいう僕もその空間にある意味、思いっきり浸りきった。

 だが、そんなサロン的空間なんて望まない、そもそも人との交流が苦手だ、とにかく自分の作品を読んで欲しいだけなんだと思っている人にとっては、そうした環境に違和感を感じるのは仕方がない。
 そこに悲劇が生じ、多くの人たちがひっそりとカクヨムをやめていく。

 僕はカクヨムを卒業するあたり、僕がどんな思いでカクヨムに入り、カクヨムで何を感じたか、カクヨムで読まれるためにはどうしたらよいのか、どんな心持ちでカクヨムと向き合えばよいかなど、カクヨムで快適に過ごすためのヒントやテクニックなどをテーマにしたエッセイを最後に書いた。

 小説を書きたい、書いている、どうせなら投稿サイトに出してみようか、だったらどこがいんだろうと悩んでいる人もいるだろう。そういう人々にとって、このエッセイが小説投稿サイトというものがいかなるものか知る一助になれば幸いである。

 なお、当時の雰囲気を伝えるため、基本的に原文をそのまま記すことにするが、まだカクヨムで活動されている方もいらっしゃると思うので、個人を特定するような言葉や作品だけはイニシャルとさせていただく。

 

カクヨム体験記

 ここからは、僕が2019年6月にカクヨムを初めてから、2020年12月にカクヨムを卒業するまでの間、カクヨムの中で感じたことや、起こった出来事などを体験記風に伝えていきたい。

 個人的な体験記に過ぎないが、カクヨムを経験した人であれば、多かれ少なかれ共感できるところがあるに違いない。

 カクヨムとは、いったいどんなサイトなのか?
 カクヨムで、自分の書いたものは読んでもらえるのか?

 その答えは、この体験記の中にあります。

 

1 読まれない

 僕は2019年6月18日にカクヨムを始めました。
 これまで作家になりたいなどとは考えたこともなかったが、昔から空想したり、変なことをだらだらと思考するのが好きだったので、3年位前に思い付きで短編を書いてみました。
 書いたはいいのですが、せっかく書いたんだからどこかに出してみようかと欲が出てきまして、ある地方文学賞に応募してみたんです。
 まあ、結果は皆さんの予想どおりでしたが、でも逆に面白くなってきて、その後、もう一つ短編と長編を一本づつ書いて、それぞれまた合いそうなところに送ったのでした。

 でもやっぱり駄目で、もう小説書くのはやめようかと思ってた矢先、去年の6月くらいに、なんとネットで小説を載せられることにようやく気付き、どうせやめるんなら、誰かに見てもらって、少しでも感想聞いてからやめようかと、つまり、そんな破れかぶれで始めたのがきっかけでした。

 

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2 初めての星(★)、初めてのコメント、初めてのレビュー

 皆さん、星(★)をもらったら、凄くうれしいですよね。僕も『田舎暮らし』という短編を掲載し始めて6日目(6話目)のこと、とうとう初の星(★)をいただいたのです!

 その翌日のことでした。またまたびっくりしたことがありました。
 なんと初めて、応援コメントなるものが入っていたのです。
 これは、ほんとラブレターもらうよりうれしかったです!(ラブレター……今は、ラブメールなの? よく分からんが)
 いや、ちょっと言いすぎかな。でもその時はほんとそう思ったなあ。

 そして、最終話まで投稿した翌々日のこと、驚天動地の出来事が起こりました。なんと、おすすめレビューをいただいたのです! この感動をどう書けばいいのかもはや言葉が見つかりません。本当にありがとうございました!

 

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3 二作目を投稿

 さて、一作目の『田舎暮らし』を完結した僕は、間髪おかず手持ち作品の二作目の『閻魔の裁定』の投稿を始めました。
 これは、原稿用紙100枚程度の物語で、まあ公募でよくある長さの作品ですが、これも19話に分けて、同じように毎日毎朝投稿したんです。

 やっぱり続けざまということで関心をもってもらえたのか、その日のうちに、一作目の『田舎暮らし』にハートマークや星(★)をつけてくれた人が読んでくれたみたいで、PV0とか1なんてことにはなりませんでした。

 

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4 承認欲求の恐ろしさ

 2作を投稿し終え、思いもかけぬ反応に僕は完全に有頂天になっていました。
 それとともに、僕の中にはもっと評価されたい、もっと読んでもらいたいという凄まじい承認欲求の渦が巻き起こっていました。しかし僕に残された作品は残り一作だけ。しかもそれはある賞に応募中であり、結果が出るまでは公開することができません。

 どうすることもできない僕は、人の作品を見てハートマークつけたり、星(★)をつけたりしてましたが、それはひとえに自分の作品を見てもらいたい、たぶん、それだけの思いだったと思います。

 

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5 『SEX』

 『カクヨムの天使』は、大好評で毎日のように星(★)が入り、いつの間にか週間ランキング一位になっていました。
 そして、その頃僕は完全にカクヨム中毒になっていたのです。

 暇を見つけては、カクヨムのトップ画面を見て、通知ボタンが赤く光っているかどうか確認するのが癖になっていました。
 だが当然、勢いは落ちます。
 トップ画面を見て、通知ボタンが赤く光っている頻度はじわじわと落ちていきました。

 

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6 ライブで書く楽しさ

 『SEX』を公開して、曲がりながりにも、月間一位という勲章を得ることになった僕は自信がついてきました。
 自分の書く物語は見てもらえるんだ、それなりに評価してもらえるんだという自信でした。

 それは、もう小説を書くのなんかやめようかと思っていた自分にとっては物凄く大きな変化でした。
 そしてもう一つ、作品を書くことに対して、それほど構えることがなくなりました。

 

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7 長編執筆の大変さ

 ここまで、手持ち作と思い付き短編で予想もしなかった反響を得た僕は、今度は長編を書いてみようかと思い立ち、『42.195キロ』を書き終えた翌日から考えなしに、密教を題材にした新しい新作長編『鎮魂の唄』を書き始めました。

 ですが、プロットだけ決めて適当に書くようになっていた僕は、この物語を書くのに物凄い苦しむことになり、終いには小説を書くのはやめようとさえ思うようになってしまったのです。

 

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8 ロイヤリティプログラム

 結局、僕は読者の支えに助けられて、再び書き始めることとしました。
 そして、少し新しいことにも挑戦してみようと、現代ドラマばっかりじゃなくて、昔話風の短編やエッセイ、パロディなんかも書いてみたのです。
 特にエッセイでは今までコメントでしか会話できなかった人たちとかなり親しくお付き合いさせていただいて、本当に楽しい日々を送っていました。

 そんな中、カクヨムに大きな変化が生まれようとしていました。
 ロイヤリティプログラムの開始でした。
 そして、いざそれが始まると、なんだかカクヨムの雰囲気が変わってきたように感じました。

 

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9 カクヨムコンテスト

 ロイヤリティプログラムから始まった変化に対して、幾ばくかの不信感は生まれつつありましたが、それでも僕はまだカクヨムが好きでした。

 それはひとえに、仲良くしてもらっている人たちとの交流によるものでした。ある意味それはSNS的といってもいいかもしれません。
 そのときの気持ちを書いたものも旧エッセイにありますので、ご紹介します。

 

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初心者の戦略

 ここまでお読みいただいて、僕がカクヨムでどんな日々を送ってきたか、ある程度お分かりのことと思う。僕はカクヨムを退会してしまったが、それでも現在のカクヨムの状況も僕がカクヨムで活動していた時の状況(2019年6月から2020年12月まで)とほとんど変化はないだろうと思う。

 よって、ここからは僕なりに感じた、カクヨムを始めたばかりの初心者が気を付けることと、少しでも読まれるためのヒントを伝えていきたいと思う。

 なお、小説を書いているけど、なかなか面白い小説が書けないとお悩みの方は、以下の記事もご覧ください。

 

bunchiku.com

 

1 目的の明確化と取るべき手段

 さて、お前の体験談はよく分かった。それよりも最初はどうしたらいいんだという人がいるかもしれません。
 それに対する答えは、あなたがカクヨムで何を求めているかによります。

 もしあなたが作家を目指している、とにかく書籍化したいんだというなら、実績のあるな〇うでも、カクヨムでも、エ〇ブリスタでも、とにかく公募があるサイトに登録して、応募機会を増やすべきでしょう。

 ただし、読者選考があるものはお勧めしません。
 読者選考が絡めば、作品の出来以外の争いに巻き込まれ、余計な精神力を使うことになります。それは決してあなたにとってプラスにはなりません。

 

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2 星(★)の意味

 前回は何人か気の合う仲間を作ろうという話をしました。
 でも、じゃいったい何人作ればいいんだという人がいるかもしれません。

 僕はこう答えます。そんな人が一人でもいればそれで十分だと。
 もっと、はっきり言います。一人作るだけでも本当に大変なんですよと。

 数を増やすことに目がいってるとしたら、あなたの目的はもう変わっています。それは、自分に都合の良い人を増やしたいというだけになっています。
 そんなのは相手に絶対に伝わります。誰だって、そんな人と深い付き合いをしたいとは思わないでしょう。

 

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3 ジャンル設定

 カクヨムでは、小説を投稿する際にジャンルを選択する必要があります。
 皆さん、どう決めてます。
 意外とその影響って大きいんですよね。
 これも、以前のエッセイで書いたことを少し引用してみます。

 

 ジャンル選択の影響は意外と大きい。
 ミステリーなど、一回星(★)をもらうだけで、一週間近くトップ画面に食い込める。これは自分の実体験だ。
 現代ドラマも狙い目だが、同時期に強力な作品があると、トップに食い込むのは難しい。
 異世界ファンタジーやラブコメなどは僕が語るまでもなく、星(★)が千を超える作品が、トップ100の中にうようよしているのは周知のことと思う。

 まあ、そういう打算的なことでジャンルを選ぶこともあるだろうし、自分の作風、読んでもらいたいターゲットを絞ってジャンルを選ぶ人もいるだろう。
 僕は、自分の作風にもっとも適したジャンルを選ぶたちだ。

 

 上に書いた通り、ジャンル選択にはいろいろな考え方があります。
 しかし、ジャンルは変えられるし、あんまり最初からこれだって悩まなくてもいいのかもしれません。
 だいたい、人によってジャンルの定義ってものすごく曖昧だと思いますし、設定が異世界でも、その中で語られている内容が主人公の成長を熱く書いたドラマだと言うんなら、現代ドラマってのもありだと思います。

 

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4 キャッチコピーとペンネーム

 カクヨムにはキャッチコピーがありますね。
 色も選べて、あの題名よりでかでかと表示される奴です。
 ところが、キャッチコピーをつけない人がいます。
 僕にはそれが信じられません。
 そのことについても旧エッセイに書いたので、それを紹介します。

 

 カクヨムではキャッチコピーの効果は大きい。
 たぶんカクヨムさんは、作品を書くことに加えてセルフプロデュースも作者にとって必要なことと考えているのだろう。なので題名よりでかでかと表示される。
 そんなことなので、皆、なんとかして人を惹きつけるものをと頭を悩ます。

 そんな中、キャッチコピーを付けない作品(人)がある(いる)。僕はその心理が理解できない。

 キャッチコピーをつけてまで読んでもらうのが恥ずかしいと思っているのだろうか?
 題名だけで勝負できると思っているのだろうか?
 まだ不十分なので、とりあえず投稿してみたということなのだろうか?

 いずれにせよ、僕はカクヨムに投稿する以上、読まれるために最善の努力を尽くすのは作者の当然の義務だと思う。別に、エロとか美少女とか万人受けするキャッチコピーをつけろと言っているのではない。
 ただ、名前も知らない人の作品を読むかどうかというときに、興味をそそるキャッチコピーがあるのとないのとでは雲泥の差がある。
 それに僕は、キャッチコピーをつけてない作品は作者が渾身の力を込めて書いてないように感じてしまう。
 以前も書いたが、僕は新着コーナーを物色するのが大好きだが、その際の基準の一つがキャッチコピーである。だから、そもそもキャッチコピーを書いてない作品は絶対に見ない。

 

 題名よりもでかでかと表示されるキャッチコピー。
 これを使わない手はないです。
 自分が書いた大事な作品、どうせだったら、魅力的な言葉でアピールしてみましょうよ!
 それに釣られて読む人は、決して少なくないと思いますよ。

 

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5 読み専のひとたちとPV考察

 カクヨムで楽しむためには、何人かの仲間が必要ですよと以前書きました。
 でも、自分の作品のレベルがどのくらいなのかを知るには、別な人たちのことを考える必要があります。
 それは、読み専門のユーザーさんのことです。

 カクヨムである程度経験を積んでくると、ペンネームなどつけないIDアカウント丸出しのユーザーさんが見てくれるようになります。
 この人たちは、純粋に小説を読むためだけにカクヨムに参加している方々で、まあ簡単に言えば、この人たちにどれだけ読まれるかが、書籍化されるかどうかの一つの判断基準になるんだと思います。

 

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6 ユーザー層の考察

 僕はカクヨムのユーザー層に対して一つの仮説を持っています。

 カクヨムのユーザーは2種類に大別される。
 書く人と書かないで読む人の2種類だ。
 書く人というのは、それぞれいろいろな動機を持っているとは思うが、この連載で何度も取り上げているように、誰もが少なからず読まれたいという秘められた欲望を抱えている。

 だから自分の作品を読んでくれる人、自分と交流している人の作品は読むが、そうでなければよほど自分にためになるか、共感できる作品でないと積極的に読むことは少ないんだろうと感じる。

 もう一つのタイプ、すなわち書かないで読む人だが、僕はこの層の大半が10~30代だと感じる。

 

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7 短編を書け

 カクヨムを始めた直後は継続的に投稿した方がいいと以前に書いたと思うが、ストックがないならとにかく書くしかない。

 ここで一つ忠告だが、いきなり長編を書くのはやめた方がいい。
 長編は大変なエネルギーを要求されるし、読まれないときの心的ダメージは計り知れない。幸い僕はある程度読者を確保してから長編を書き始めたので、今連載中の長編はどれもフォローしてくれる人が結構いるが、これがフォロワー数0になって、PVまで0になったらさすがに心が折れると思う。小説なんて二度と書くかという気にすらなってしまうかもしれない。

 そういうリスクがあるので、最初はとにかく短編を書くべきだ。
 その際には同題異話ということで、あるテーマを決めて一緒に書きませんか的な自主企画を立ち上げている方がいるようだから、そういうのに参加してもいいと思う。またはカクヨムで頻繁に開催している短編メインのコンテストに合わせて書いてもいいと思う。

 

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8 仲間を見つけろ

 一般文芸書いている人がカクヨムで読まれたいというなら、まあ、これに尽きるでしょう。
 その前に、一つ大事なことを言っておきます。

 いい作品を書けば読んでくれるだろうなどという甘い幻想は捨てなさい。
 カクヨムでは良い作品を書いたところで基盤がなければ全く読まれません。
 唯一カクヨムで何もしなくても読まれる可能性があるのは、エロラブコメと妄想系異世界ものだけです。つまり妄想好きな中高生のハートをがっちり掴んだ作品だけがガンガン読まれます。だって、そういう人がユーザーの圧倒的多数を占めているんだから。

 じゃあ、一般文芸作家が読まれるためにはどうすればいいか。
 同じく読んで欲しいと思ってる作者同士が仲間になるしかないですよね。
 カクヨムでは星(★)が全てです。星(★)がなければトップページに掲載される「注目の作品」にも載らず、ランキングも上位に行けません。

 

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9 「注目の作品」に載る条件の考察

 今日はカクヨムで書いている人にとって非常に関心の高い「注目の作品」コーナーへの掲載条件に関する考察をしてみたいと思います。

 読者にとって唯一の導線といってもいい「注目の作品」コーナー。
 ここに載る条件は、前日に星(★)をもらうことというのが定説のようですが、カクヨムで1年ほど書いてきて、もう少し複雑な条件があるような気がしているので、今日は僕の仮説を述べてみたいと思います。

 まず、カクヨムには通常のデスクトップ画面と、スマホアプリ用の画面があると思います。
 通常の画面は、トップページにでかでかと注目の作品が11個並んでいるのは誰でも知っていると思います。とりわけ上の2つは大きいので相当インパクトありますよね。

 

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小説投稿サイトとどう向き合うか

 カクヨム初心者が少しでも読まれるためのテクニックをいくつか述べてきたが、やはりそれも限界がある。頑張ってもこのくらいか、こんなに頑張ったのにこれだけしか読んでくれないんだ、徒労感、自信の喪失、そうしたものに必ず見舞われる。

 そんな時、考えざるをえない。なぜ自分はカクヨムで書いているのかを。何を目的にしてこの場にいるんだろうと。

 ここからは、そうしたことをメインに書いていきたい。これはカクヨムのみならず、あらゆる小説投稿サイトで書いている人にあてはまると思うので、少なからず共感いただけると思う。 

 

1 目的をしっかり持て

 目的? どういう意味? って思うかもしれませんね。
 でも、これって物凄く大事です。
 つまり、あなたは何のためにカクヨムで書いているんですかってことです。

 読んでもらうために書いているに決まっているじゃないか!

 みんなそういうでしょうね。
 じゃあ、何人に読んでもらえば満足するんですか?

 百人のフォロワーがつけば満足しますか、それとも千人ですか。
 一万PVまでいけば満足ですか、十万までいかないとダメですか。
 星(★)が100あれば満足ですか、それとも300は欲しいですか。
 それはとめどない欲望の海です。
 どこまでいってもキリはありません。

 

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2 夢を見ること

 カクヨムに小説を投稿する皆さんは、いろいろな動機があるんでしょうね。

 昔から物語を作るのが好きだった、単なる気晴らしに、誰にも言えない思いを吐き出したいんだ、いやいやとにかく作家になりたいんだ――なんだっていんです。創作とは人間の持つ欲求の一つである想像力の発露ですから、それだけで目的は果たされているんです。
 ところが、人には評価されたい、承認されたいというこれまた困った欲求があるんですよね。これが抑えきれないと、読まれたい、星(★)が欲しい、と心を焦がすことになってしまいます。

 僕が思うに、承認されたい、評価されたいという気持ちは誰だって絶対にあるし、それもまた人間の欲求であるから無理に抑える必要はないと思うんですよね。
 で、どうせ評価されたいんだったら、意味不明なPVや星(★)なんかにこだわらず、コンテストや公募に出してみた方がよほどすっきりするんじゃないかと思うんです。

 

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3 訓練の場

 小説を書く時間って、皆さんいつなんでしょう。
 朝書く人もいるでしょうし、睡眠時間を削って書いている人もいるでしょう。週末に鬼のようになって書いている人もいるでしょう。
 まあ、それはその人が一番書きやすい方法で書けばいいと思います。

 僕は仕事もあるので、書くのは朝方、だいたい五時から七時くらいまでが多いです。夜は一日の疲れもあるし、早く酒を飲みたいので、ほとんど書いたことがないです。
 土日も意外とおんなじで、日中はいろいろあって、あんまり書きません。
 じゃあ、朝のその時間はよほど根詰めて書いてるんだろうと思われるかもしれませんが、そうでもなく意外とすらすら書いています。

 

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4 言葉の力

★★★ Excellent!!!


 カクヨムビギナーでPVの少なさに落ち込み、カクヨム辞めようかなと思っている人がいたら(数日前の私です)、まずこのエッセイを読むことをお勧めします。

 カクヨム歴長めの方も勇気付けられる内容かもしれませんね。

 個人的には、たくさん勇気と知恵をいただきました。作者のぶんちくさんに心からお礼を言いたいです。

 昨日、ある方(Kさん)から、こんなレビューをいただきました。

 なんでこんなPV少ないんだ、やめようかな……
 みんなそう思ったことあると思います。僕も初めてもらったMさんからの応援マークがなかったら、やめていたと思います。

 

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5 読まれる確率

 昨日、ある方からこんなコメントを頂戴した。

……世の中に山ほどあることから百個を選んでそのウチの一つを著者が面白そうだと思う。
 世の中に山ほどあることから百個を選んでそのウチの一つを読者の一人が面白そうだと思う。
 著者の面白そうと読者の面白そうが一致する確率は

 1/100 X 1/100 = 1/10000

 一万に一つ。……

 作者がネタを思いつき、作品にして、実際に本が読まれる確率。
 一万分の一か。
 だが、意外とそんなものかなと思った。
 ベストセラーと呼ばれるものは、だいたい10万部くらいか。だが、それは宣伝の効果もかなりある。

 

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6 自分の強み

 皆さんは自分の強みを分かっているだろうか。
 自分の強みというのは自分ではなかなか分からない。
 そうかなと感じても、やっぱり人の意見も聞かないと自信が持てない。

 カクヨムというところは、他の投稿サイトに比べてとにかく反応が多い。
 僕が思うにそれがカクヨムの一番の売りだと思う。

 僕も毎日たくさんコメントを頂戴する。
 それを読むと、僕自身の考え方や思想が、ああ僕だけじゃないんだ、みんなもそう思っているんだと言うある意味の安心感につながる。そして自分の作品に対するある程度客観的な評価にも通じてくる。

 

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7 自分の弱み

 弱みというが、はっきり言って、僕らアマチュア作家にとって弱みはあってあたりまえ。
 だって強いもなにも全部弱いところから始めるのだから。
 ただ人によって、なんとなく描写力が優れている人、構成力が優れている人、オチを考えるのが優れている人、つまりそういうところが強みと呼ばれるんだろうが、他は弱みのまんまなのです。
 だから、自分の作品のどこが駄目だとか悪いとか言われても、それは当たり前なんだと思わないといけない。
 下手糞で当たり前なんです。

 で、ここからは僕の放言ですが、僕は趣味でカクヨムで書いていくだけが目的の方であれば、弱みなどほっとけおけばいいと思う。そんなことに気を使う必要もない。
 だからカクヨムで人の作品を貶す奴は馬鹿じゃないかと思う。
 素人が書いた作品相手に何を完璧を求めているんだろうと思う。

 

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8 完成稿を大事にしよう

 皆さん、どこまで推敲して投稿しているのか分からないが、僕はカクヨムで書いていた時は結構書いたばっかりの状態でもまあこんなんでいいかと投稿した。

 前回までの「長編の書き方」でも書いた通り、物語の途中の段階であまり細かいところを気にかけてもしょうがないかなと思うからだし、これも前に言ったが、考えて時間を止めるよりも勢いのままに書いてとにかく物語自体を前に進めたいと思うからだ。
 こんなことを書くと、まるで書きかけの原稿を並べているだけと言ってるようなものだが、実際そんな感じがしないでもない。

 ただ、こういう投稿の仕方は読んでもらいたいと思っている書き手の方にとっては、心情的に難しいかなとも思う。
 なぜなら、あんまり適当に書けばなんだこれはって、そこで読むのをやめられてしまうし、一度抜けた人は大概二度と戻ってこないからだ。

 つまり、カクヨムみたいな小説投稿サイトではPVは常に下降線を辿るということだ。途中で再び上がるということはまずありえない。

 

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9 ロイヤリティプログラムって必要?

 昨日、Mさんから、興味深い提案をいただきました。

「……
『作者にお金を払わせて作品をアピールするシステム』を造れば良いと想うんですがねぇ。
カクヨム的にも「美味しい」ですし、真剣に書いてるかいい加減に書いてるかである程度、篩にも掛けられます。
ワタシなら自分の作品に一万課金しますがね(≧▽≦)
ソレでダメならもっと努力して腕を磨くだけです。」

 この、作者がカクヨムに対してお金を払うという仕組みは実は僕も結構ありだと思ってます。
 カクヨムを始めたあたりは、広告もなく、しかもこんなに洗練されたサイトで書かせてもらっているんだから、利用料払うべきなんじゃないのって真面目に思いました。

 

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10 プレミアム会員制度考察

 前回、カクヨムのプレミアム会員制度というものがあってもいいんじゃないという話をしましたが、こんな特典があったらいいなというサービスを考えてみました。

 それは、いわゆる作品の評価です。
 ある新人賞では応募した作品に対して評価シートを送ってくれるところもあるようですが、それってたぶん公募に出す人だったら絶対に欲しいと思います。
 ほとんどの人は一次選考を通ることもなく、落ちたことだけをしるだけ。いったいどこが悪かったんだろう? 本当に読んでくれたんだろうか? ってみんな感じているはずです。

 

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11 短編の積み重ねが長編

 以前、ある方から、短編の積み重ねが長編という非常に示唆に富むコメントをいただきました。

 これはいろんな意味で重要な要素をたくさん含んでいると思います。
 長編を書くとします。
 でも長編といっても、結局は場面場面の連続なんです。
 ある場面を書くとき僕は考えます。この場面は物語に必要だろうか、この場面を書く中で次の場面を読みたいと思わせる何らかの高まりを作れただろうかと。
 それをうまく書けているとは思いませんが、少なくてもそういう思いをもっては書いてます。

 

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12 カクヨムコンテストに向けた対策について その1

 カクヨムの一大イベントであるカクヨムコンテストについて書いていきたいと思う。

 まず、事実から検証する。
 第5回カクヨムコンテスト長編部門には4,724作品がエントリーし、412作品が中間選考を突破、そして、20作品が大賞・特別賞に選ばれた。
 短編部門は5,505作品がエントリーし、558作品が中間選考を突破、1作品が受賞。

 まずこの事実から、賞を取るのは限りなく難しいということが言える。
 特に短編賞は、ほとんど信じがたいほどの倍率だ。
 ただ、今、振り返ってみると、あの当時は、コロナの猛威が全国を覆い、しかも先がみえない不安というものが経済活動にも影響を及ぼしていた時期だった。

 

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13 カクヨムコンテストに向けた対策について その2

 さて、今日は長編部門について述べてみたいが、長編部門といっても6つもあって、難易度が全然違います。
 特に、異世界ファンタジーとラブコメ部門は、はっきり言って魔界のようなところで、星(★)が4桁ないと勝ち残れない世界です。
 現代ファンタジーは上の二つよりは少しは落ちるがそれでも星(★)が二三百はとれないととても上にはいけないでしょう。
 ということで、このエッセイを読んでいる皆さんにとっては無縁な世界だと思うので、これらのジャンルについては言及しません。

 皆さんのような一般文芸好きな方たちが唯一中間選考を突破できるか可能性があるのは、キャラクター文芸部門(直近の第9回では、ライト文芸部門に変更)だと思います。

 基本、カクヨムコンテストでは凡そだが、それぞれのジャンルの応募総数の7~10%程度を中間選考に回します。

 

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14 星(★)が減る

 カクヨムでは、たまに星(★)が減ることがあるんですよね。
 あっ、星(★)つけてくれた! やったぜ~! ……えっ、なんで、星(★)の合計が減ってんの?

 いろいろ調べてみると、原因は二つあるようです。

 1 ★をつけてくれた人がいたとして、★を減らしたか削除した。

 2 ★をつけてくれた人が、カクヨムをやめてしまった。

 さすがに、1のような経験は僕はありませんが、そんな人もいるんですね~
 二人に何があったんでしょう~
 そんじょそこらのホラーよりも怖いです。

 

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15 自主企画

 カクヨムには自主企画というものがあります。
 誰でも参加でき、自分で企画することもできます。

 僕が初めて自主企画を立ち上げたのはカクヨムを始めたばかりのほやほやの頃でしたが、初めてレビューをもらったうれしさに舞い上がり、自分もレビューを書いてみたいと思い立ち、レギュレーションとかもよく考えずにレビュー書きますみたいな自主企画を立ち上げてしまいました。ところが途中で、運営から「レビューを確約するような自主企画は禁止です」みたいな内容の【警告メール】が来て、びっくりしてすぐに企画自体を削除してしまいました。

 

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読者交流サロン

 かつて、ある方から素敵なコメントをいただいた。

「……
ぶんちくさまのお言葉はもちろんのこと、コメント欄の諸先輩方の言葉も勉強になります。・・なんだか、文士のサロンに潜り込んだ感じでドキドキしますっ
……」

 

 サロン……確かにそうかも、そして、そういうものを僕は欲しているのかも。
 そんなことをふと思ってしまった。

 ここまで僕は仲間を作ろうとさんざん言ってきた。でもそれって、本当に役に立つの? 必要なの? と思う人がいるかもしれない。そもそも交流ってなんだろうと思う人もいるかもしれない。ここから先は、僕がカクヨムで交流してきた証として、カクヨムで出会った仲間たちとの交流を描いたエッセイを紹介したいと思う。それはまさに、サロンというべき場所だったのかもしれない。
 これを読んで何を感じるか、それは皆さんが判断していただければと思う。

 

 

1 ドラゴンがいないファンタジーってあり?

「テンプレ系が書籍化していることが多いのですが、今、私なりの異世界ファンタジーを書き始めました。受けないかもしれませんが、勇者も魔法使いもでてきません、しいていえば、ドラゴンだけですが。北欧神話をベースになっていますが、それとも違います。これがいいのかどうかわかりませんけど、トライしてみます。とても励みになりました」(Aさん)

 

 ファンタジーを書く上では、やっぱり世界を全部創り上げるのは難しいし、もし創り上げたとしても無意識に既存の世界観が下地にあることが多いんだと思います。
 おそらく皆さんもAさんと同じように、どこかの神話なり物語の世界観なりを意識して、または無意識に取り入れているような気がします。

 

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2 カクとヨムの両立って難しい

 今日はこの方のコメントです。 

「僕自身、どちらかというとカクヨムの「カク」の方に力を入れていますが、フォローしてくれた人達の作品にはしっかり目を通すよう心がけています。ただ、「カク」に力を入れると、どうしても「ヨム」がおろそかになってしまうのも事実です。「ヨム」作業をとおして新しい発見があったり、お気に入りの作品や作家さんと出逢えるかもしれないのに、何とも勿体ないのですが。両立は本当に難しいですね」(Yさん)

 

 僕がカクヨムを始めた理由も自分が書いた作品を読んでもらいたいというのが最初で、そこである程度読まれたことが自信になって書き始めていったので、「ヨム」という行為は、僕にとって必ずしも必要なものじゃなかったというのがホントのところです。

 

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3 長編は熱意が続かないので書けない

 今日はこの方のコメントです。 

「長編は熱意が続かないので書けません!!
 でも長いからこそ、キャラやイベントにも深みが出てくるんだろうなと思うと、憧れはあります。みなさんモチベーション維持はどうしてるんでしょうか。大まかなプロットとかオチを作った上で肉付けをするのか、筆の勢いに任せて進めていくのか」(Kさん)

 

 Kさんのようなコメントは結構たくさん頂いた気がします。
 このコメントのとおり、熱意が続かないと長編って書けないんですよ。
 まあ、大抵エタるような気がします。

 

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4 創作しなければ生きていけない

今日は、この方のコメントです。 

「創作しなければ生きていない感じがする、と思ったことがあります。実際のところは十年以上、創作をやめてましたが(・・;) 中学生の時はひたすらノートに詩を書いていたことがあります。まさしく日常の心の叫びでした。漫画もイラストも描いてましたが、やっぱり私に一番適した表現方法は文章なんだろうなあと思います」(Aさん)

 

 実際のところ、僕が小説を書き始めたのは3年位前ですが、ある程度意思をもって、本気で書こうと思ったのは、このカクヨムを始めてからです。
 それまでは創作と呼ばれるものは何一つやったことがありませんでした。
 でも、仕事でも新しいものを企画するのが好きだし、良い小説や映画を見た後は自分の中でこんな世界があったらなと夢想したりするのも好きでした。

 

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5 カクヨムについてよく知ることができました

今日は、この方のコメントです。 

「はじめまして。このエッセイ、全てを読ませていただいたわけではないのですが、とても共感いたしました。私は、公募中心に創作していたのですが、そこまで上手くいかず、自分の作品が面白いかどうかわからくなって、ウェブ小説サイトに投稿を始めました。その結果、カクヨムで何名か、私の作品を面白いと言っていただいた方に出会えて、とても幸せな時間を過ごしました。いつかどこかでお会いできたらいいのにと、思うほど素晴らしい方も多数いらっしゃいました。
 ですが、初めてから数か月経って、明らかに読んでいないのに「応援」されたり★が付いたりされることが多くなり、モヤモヤしていました・・・。初投稿作品を完結させたので、ウェブ小説を少しセーブしながら、公募も頑張ろうかと思っています。
 カクヨムについて、とてもよく知ることができました。本当にありがとうございます。お身体にお気をつけてお過ごしください」(Sさん)

 

 このエッセイを書いていて一番思ったのは、ああ、こんなことを思ってたのって僕だけじゃないんだということでした。
 ある種の人はカクヨムに何かを求めて入ってきて、何かに幻滅して、時にはそのまま去ってしまう。

 

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6 カタルシスのある作品って本当にいい

今日は、この方のコメントです。 

「カタルシスのある作品って本当に気持ちが良いですよね。ハッピーエンドでもハッピーではないエンドでも、何かしらの答えを見つけ出したり、心に残るものがあると浄化された気持ちになります。そういうのが感動なのかな~と思いつつ書いていると、悩む事も多いけど達成感も大きいです。書いてる側にとっては、執筆自体がカタルシスなのかなと思いました」(Hさん)

 

 僕もカタルシスがある作品が好きなんですよね。ところで、カタルシスって正確にはどういう意味だろう。ちょっとググってみます。

 

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7 風景描写は大事ですよね

今日は、この方のコメントです。

「風景描写は大事ですよね。自分の場合は異世界物を読むのも好きで、書いている訳ですが……

「異世界ものに余計な風景描写はいらない。そこはよくある中世ヨーロッパ風のまちだったとでも書いとけばいい」

と言うのが、ちょっと違うだろって思いました。勿論、そういう中世ヨーロッパ風の街は異世界につき物です。でも、異世界であっても風景描写は大事だと思う。だって、異世界のいいところって、全てが空想で出来てるんですよ? もっとも神秘的な世界を創れるのが異世界じゃないかと思うんですけどね……まぁ、そう言う私も文章力にあまり自信ないので、偉そうな事は言えないのですが… だからと言って異世界だから風景描写をしないと言うのは、すごくその作品の世界観で損をしてると思う。出すぎた意見かもしれないですが……」(Nさん)

 

 この創作論(?)のかなり始めの頃に書いた風景描写の必要性。
 実は今、それで物凄く苦労している。
 表現力が枯渇している自分がもう情けなくて、情けなくて。

 やはり、もっと自然の中に出るべきなのかもしれない。
 自然の中に身を置いて、虫の声を聞き、風の音を感じ、水のせせらぎを眺める。
 そうしないと感性が研ぎ澄まされない。

 

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8 好きな時代を探してみたら、書きたいものが見つかった

今日は、この方のコメントです。

「力が正義という時代。家柄や血筋が通用しない時代。暴力渦巻く時代に弱き人たちが団結して知恵と勇気で乗り切るのが好きです。好きな時代を探してみたら、なるほど! 自分が何を書きたいのか、というのが明確になりました。ありがとうございました」(Hさん)

 

 前に「書きたい時代」というテーマについて私見を述べましたが、結構、共感いただいた方が多かったです。

 毎度毎度言ってますが、自分は何を書きたいのかという問い、それを突き詰める際に自分が関心ある時代を探っていくというのは一つの手法なんだと思います。
 自分が好きな時代が分かれば、書きたいものの輪郭が浮き上がってくる。

 

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9 冒険できない人が増えた気がします

今日は、この方のコメントです。

「冒険出来ない人が増えた気がしますね。自分などは『俺がこの道の開拓者だ』と言わんばかりに進みたいものですが、他人のわだちを踏んで歩く人々が多過ぎて堪らない。
執筆はある種の冒険です―――少なくとも純文学を始めとする古人の作品はそうでした。しかし今は、敢えてそれをしない腑抜けのたまり場と化し、『この方法なら売れる』的な方法論に縋って一攫千金、の輩ばかりです。やはりなろう系の功罪は計り知れません……読む人々が嘲りを伴って書く訳ですから。そう言う意味では『スライムだった件』『盾の勇者』だのがどれ程後世をゆがませるか、と思うだけでがっかりです。
遊びがしたいならよそでやれ。
金稼ぎたいなら働け。
有名になりたいなら海外で井戸でも掘れ。
もしかしたら遊び半分で此処に書くより凄い事が出来るかもしれないのに、『自分は無力だ』などと限界を決めた連中が緩く溜まって本当に困る……! 此処は―――文筆の世界は……いや、どころか全ての世界に於いて、『愚弄する奴は来るな』ですよ。その世界をバカにしてる奴なんて、其処に富と名声しか求めない奴なんて、要らない。さっさと自分だけ尊いものでも探しに行け、ですよ」(Sさん)

 

 Sさんのコメントは、いつも真剣で切りかかってこられるような凄みを感じるので、僕も自身の信条をかけて、それを受けて立つような思いで返事をします。
 皆さんは、Sさんの意見をどう思いますか、少し過激なんじゃないと思いますか。もっと、気楽に書いたっていんじゃないかと思いますか。
 でも、僕はSさんの言葉の熱さにこそ共感します。

 

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10 カクヨムでの活動に疲れてしまいました

今日は、この方のコメントです。

「丁度カクヨムから少し離れようと思ってたところに、こちらのエッセイを発見いたしました。カクヨムライフは一年ほどですが、こちらのエッセイでも触れられていた通り、確かに投稿作品数は多いけどどれも承認欲求の塊のような作品が多すぎて、鬱陶しいくらい長いタイトルが占拠する代わり映えの無いランキングを毎回見るのにも疲れ、テンプレだけを踏襲した多様性の無い作品群が手を変え品を変えをしているだけの状況に違和感を感じてたところです。確かにロイヤルティプログラム導入後、空気が変わった気がしますね。初めて参加した去年のカクヨムコンでも、感想を書いてくれたら宣伝しますみたいなのに引っかかって(問題を起こし過ぎた方なのでカクヨムからは退会されたそうですが)無理やり感想書かされたりしたし⋯⋯。創作自体は続けますけど、カクヨムでの活動は私も疲れてしまいましたね」(Oさん)

 

 期待して、楽しもうと思って入ったのに疲れ果ててしまう。
 いったいどのくらいの人が、カクヨムに参加した当時のフレッシュな気持ちのままで書き続けているんでしょうね。
 たぶん大抵の人は、いろいろなことを体験し、少しづつ気持ちが変わっていくんだろうと思います。
 でも、僕はそれでいいと思います。

 

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11 ジャンプ方式が一番

今日は、この方のコメントです。

「所謂『ジャンプ方式』が一番良いのでは、と想います。いきなり壮大なストーリーを完成させようとするから失敗するので在って、まずは『読み切り』で一話完結させてみる。そうしたら『次』に繫がっていくのでまずはその一話に全力を尽くすのです。短編の積み重ねが長編。いきなり物凄い話は誰も描けません。荒木先生でも冨樫先生でも諌山先生でも。『進撃の巨人』が2~3話しかなかったら、誰も「これは凄い傑作だ!」なんて言わないでしょう」(Sさん)

 

 Sさんのコメントのとおり!
 これ以上、付け加えることは何もありません!
 終わり!
 ……というわけにもいかないので、少し僕の思うところも。

 長編ってなんだか物凄い複雑なパズルがあって、それが見事に組みあがっているように感じるかもしれませんが、それは結果論としてそうなっているだけです。

 

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12 書き続けていくのが一番

今日は、この方のコメントです。

「久々にこちらを読みにきました。というのも九月末の公募賞に出す長編を書くので手一杯で、三週間ほどすべての交流を自主断絶していたからです。おかげさまで期日内に投稿完了できました。今回初めてカクヨム系列の投稿サイトに投稿したのですが、カクヨム系列の方がエブリスタよりpvが気になる構造でした。私は(自主卒業しましたが)すこしまえまで一年間、はてなブログをやっていたのですが、カクヨムさんははてな系列なんですね。たしかに、はてなとカクヨム系列はなんか書き手側にかかる圧が似てる。でもおっしゃるとおり、読んでもらう数を増やすことや露出に力入れてる時間があるなら公募に比重をかけたほうがいいなと思います。今はエブリスタで短編のコンテスト作品を上げています。とにかく書き続けていくのが一番ですね」(Yさん)

 

 Yさんから初めてコメントを頂いた時、ああ、やっぱり、公募を目指して頑張ってる人もいるんだと素直に感動しました。
 そして、こうやって近況をお知らせいただくと、自分も頑張らなきゃとなんだか力が湧き上がってきます。
 そして、こういう方がいることを知れば知るほど、Yさんが仰っているように、読んでもらう数を増やすことや露出に力入れてる時間があるなら公募に比重をかけたほうがいいなと僕も思ってしまうのです。

 

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13 一人でも笑ってくれたら幸せです

カクヨムで出会った仲間との交流を題材にした特集もこれで最後になります。最後は、この方のコメントです。

「昨日の作品も読み応えあり、勉強になりました。母親は幼い私を膝に入れ、本をたくさん読んでくれました。学校で賞を貰うとすごく喜んでくれ、褒めてくれました。今、創作が好きなのも母親の影響だなと思います。難しい評価はいらないんです。たった一人でも笑ってくれたら幸せです。今は娘が笑ってくれます(*´∇`*)」(Hさん)

 

 創作するのに小難しい理由なんていらないんです。
 ある時、ふと何か書きたくなる。
 それでいいんです。
 それが当たり前であり、長続きの理由なんだと思います。

 僕も最初そんな感じで書き始めました。
 公募に送ろうだとか、誰かに見てもらおうとか、そんなことは全く思わなかった。
 ただ、こんなの書いたら面白いだろうなと思って書き始めた。/p>

 

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終わりに

 

1 僕がカクヨムをやめる理由

 僕はカクヨムが嫌になってやめるのではない。
 僕がカクヨムをやめるのは、僕の目的がカクヨムを始めたときと変わってしまい、カクヨムで書くことが僕の目的の達成に支障をきたすようになったからである。

 カクヨムで書いているうちに、僕はラノベではなく、一般文芸を本気で書きたいと思うようになり、その実現に向けて、全力投球したいと思い始めてきた。
 だがそうなると、カクヨムで自分の作品を最後まで書くことは、一般文芸の公募の条件である未発表という項目に抵触すると考えたからだ。

 それが最大の理由であって、もし僕の目的が「気の合う仲間と交流しながら、それなりに読んでもらいたい」という当初に抱いていた目的のままだったら、このままカクヨムで書き続けただろう。

 

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2 カクヨムを卒業するにあたって最後のご挨拶

 どうやら語るべきことも尽きたようですので、今日をもってこのエッセイを終わりにし、近日中にカクヨムを卒業したいと思います。

 このエッセイを書き始めたきっかけは、読まれたいのに読まれない、カクヨムなんかつまらない、もうやめちゃおうかって思ってる人がたくさんいるのは知ってるけど、カクヨムにはもっと違う楽しみ方、違う面白さがたくさんあるんだよということを伝えたいと思ったからでした。

 

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 以上、僕がカクヨムで身をもって体験したことの全てである。

 体験記にも書いた通り、カクヨムには悪いところもある。それがために挫折感を感じて、カクヨムを去っていく人も多い。

 だが、それ以上に良いところもたくさんある。

 自分で小説を書いてみたい、実際に書いてみたけど誰かに読んでもらいたい、自分と同じような創作仲間と交流したい、そういう人々にとって、カクヨムは成長の糧を与えてくれる素晴らしい場所だと思う。

 余談だが、僕はカクヨムで出会った方といまだに交流している。

 同じ時を過ごし、同じ空気を吸い、創作の苦楽を分かち合う。
 それは創作という枠を超えて、人生にとって、かけがえのない機会ではないだろうか。

 このエッセイを読んで、自分も物語でも書いてみようかと思ってくれたら、これほどうれしいことはない。

 そして、そういう方々のためにカクヨムはあるのだと思う。

 

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