アマチュア作家の成り上がり小説ブログ

素人作家がどこまで高みに昇りつめることができるか

短編小説

無料で読める面白くて笑えるコメディ短編小説

【短編小説】42.195㎞ (四)

職場では走ることは黙っていた。 特段、理由があったわけではないが、なぜかしゃべりたくなかった。形だけ言えば、単に市が主催するマラソン大会に出るだけのことで、他人にしてみればどうということもない。凄いなとか頑張ってとか何かしら言葉はもらえるだ…

【短編小説】42.195㎞ (三)

翌日、俺はマラソン大会に申し込んでいた。走り切れるかとかそういうことはあまり考えかった。ただ何かを変えたかった。このまま何もしないでいたら、俺の人生は本当に蟻地獄にはまった蟻のように、ある一点に向かって落ちていくだけだと思った。それが絶え…

【短編小説】42.195㎞ (二)

俺の机の隣に上村芙紗子っていう三十ちょい過ぎの女性事務員がいた。半年前に入ってきた子で、バツイチだけど結構かわいい子だった。彼女が入ってきたときだけは俺もかなりテンションがあがった。ある日、事務室に誰もいない隙を見計らって、勇気を出して食…

【短編小説】42.195㎞ (一)

マラソンは人生に似ている。 スタートすると、もっと早く、もっと早くと、自分のペースなどお構いなしにとにかく前に走りたくなる。少し経つとだんだんきつくなってくるが、それでもなんとか必死にくらいついて前に進もうとする。しかし半分を過ぎる頃には自…

【笑えるコメディ短編小説】妻の唇はいったいどれだ!

はじめに 本編 読者さまからいただいたコメント あとがき はじめに この短編はかつてカクヨムという小説投稿サイトで活動していた時に書いた、ちょっとエロくてバカバカしい短編ですが、思いのほか好評だったようで、たくさんの方から笑えたと仰っていただき…

妻の唇はいったいどれだ!

鬼が、俺の目を隠すために手拭いを頭に巻きつけて、きつく縛った。 これで俺の目は完全にふさがれた。 もう、やるしかない。俺は覚悟を決めた。「さあ、さっさと始めろ!」俺は目の前の閻魔大王に向かって叫んだ。 「――では、始めるとしよう。ここに今までお…

【ぶんちく作品集】面白い物語を書くことだけを考えています

小説を読むことは子どもの頃から好きだったけど、小説を書き始めたのはいい大人になってからなので、書き始めた頃は作品一つ書き上げるのにも大変な時間がかかったものでした。 その後、カクヨムという小説投稿サイトで活動するうちに、ようやく小説を書くこ…

【短編小説】カクヨムの天使

はじめに 本編 (上) (下) 読者さまからいただいたコメント あとがき はじめに この短編は、かつてカクヨムという小説投稿サイトで活動していた時に書いた短編小説で、400以上の星(★)とたくさんのレビューをいただいた僕にとってカクヨムでの代表作…

カクヨムの天使(下)

翌朝、私の期待は見事に裏切られた。近況ノートには何のリアクションもなかった。 その日は仕事どころではなかった。私は頻繁にスマホをいじってはリアクションの有無を確かめた。 相手だって仕事があるんだ、すぐに返事を出せる余裕がないのかもしれない。…

カクヨムの天使(上)

「私はカクヨムという小説投稿サイトで、時折、小説やエッセイを投稿しているアマチュア作家。将来の夢は作家なんていうほど、自分の才能を過信しているわけではないけど、やっぱり自分が書いた作品は誰かに読んでもらいから、このサイトで活動している。 カ…

【笑えるコメディ短編小説】『文学におけるエロ表現の追求』

エロを題材にしたコミカル短編小説。読者の想像を書きたてるため、あえて、全て会話文だけで構成しています。バカバカしい内容ですが、くすっと笑えて、最後は意外なオチを用意していますので、暇つぶしの余興としてご笑納ください。

おわり

「……夢を見ていた気がする。長い夢を……」「どうしたんです」「ああ、白鳥君、君も起きたか」「なにをいってるんです、そんな昔の名字を言って」「……そうか……そうだったな……さやか、お前はもう僕の妻だったな」「それも、もう50年も前のことですよ」「お前も…

(十五)

「……博士、博士」「……おっ、白鳥君、あがってきてたんだね」「ごめんなさい、時間かけちゃって……気分を害されたんじゃ……」「そんなことないよ。少し昔のことを思いだしていたんだ……そんなことより、バスタオルを巻きつけたその姿……白鳥君、奇麗だよ……さあ、…

(十四)

「……初めて、SEXをしたときのことは今でも鮮明に覚えている。世界がひっくり返るような体験だった。私は、それを赤裸々に綴った。そう、確かにあの作品のとおりだった…… ――大学に入り、ようやく俺はSEXを知った。 儀礼的なデートを重ねて、うまくアパートに…

(十三)

「白鳥君……」「……こうして、君を抱きしめているだけで、僕は例えようもなく幸せだよ」「うれしい……私も幸せです」「白鳥君、僕の胸に手をあててごらんーーほら、僕の心臓の鼓動が聞こえるかい?」「はい、博士の心臓が、とくんとくんと鳴っているのが私に伝…

(十二)

「……白鳥君、なんて、君は柔らかいんだ。それに、石鹸のすごくいい香りがする」「……博士」「僕は、確かにエロだ。だが初めて、エロではない何かが心の中から溢れ出るのを感じるんだ――君が、いなくなってしまったとき、私は自分の心が張り裂けそうだった。君…

(十一)

「着いたよ」「うわ~! なんか、小さいコテージがたくさんあって、小さな町みたいですね。あっ、でも、車あります。結構、埋まっているんですね~」「こんな真昼間からラブホテルを使っている連中は、まあほとんど、イケナイ関係の男女たちだろうね。おそら…

(十)

「……あの角の男だ」「博士、怖い!」「大丈夫だ! 僕がいる……おっと、こっちの角にも男がいて、君を見ている。どうやら、このシマは、君の放つエロフェロモンの影響で彼らの正常値エロをはるかに超えてしまったようだ。ここにいるのは危険なようだ。さっさと…

(九)

「この暖簾を見たまえ。ビデオコーナーの一角に暖簾がついたコーナーがあるんだぞ。こんなものを見たら、子どもたちは興味津々だよ。彼らからすれば、まるで秘密基地だ――いや、ある意味では大人にとっても秘密基地といえるのかもな――さあ、入ろうじゃないか…

(八)

「……人妻ですか?」「そうだよ、人妻だよ、人妻!」「でも博士、これってエロいですかね、普通の単語のような気がするんですが?」「白鳥君、ここが人間の恐ろしいところだ。いつも聞いていると、それがさも当たり前のようになってしまう。まず考えてみたま…

(七)

「さあ、今日も研究を始めようか」「はい! 博士、今日は、どんなエロを講義されるんですか」「白鳥君、やる気が漲ってるね――ミニスカートの丈も1センチほど短くしたんじゃないのかい、もはや対面している僕には、まぶし過ぎて見れんよ」「そんなこと言って…

(六)

「夢か……今まで白鳥君としゃべっていたと思ったが、やはり夢だったか……白鳥君、君はもう戻ってこないのか……君がいなければ、いくら【創作論・評論】ランキング一位になったところで、うれしくもなんともない。私はいつしか君に惹かれていたみたいだ。君のエ…

(五)

「おはようございます!」「おはよう――白鳥君! きみ、その姿……きみは完全に私の好みを理解したようだね――ダークブラウンのミニスカートに白いタートルネックのセーター。細すぎず太すぎない足をこの上なくセクシーに見せるパンストを履いて……白鳥君、グンバ…

(四)

「白鳥君、ここではっきりさせておこうじゃないか」」「えっ、いきなりなんですか?」「実は、君がカクヨムに投稿してくれているおかげで私たちの共同研究が広く世に知られ、多くの人が読んでくれているようなんだ」「それは、いいことじゃないですか」「確…

(三)

「着替えてきました…」「白鳥くん、君が選択したのはガーター吊り下げタイプのパンストだろう」「えっ、パソコンを見ているのに、なんでわかるんですか!」「きみ……女性というものは、非常に外見に気を遣うものだろ。それは、極論をすれば、人に見られること…

(二)

「おはようございます!」「白鳥君! 君、早速、カクヨムに投稿してくれたのかね」「あっ、はい、博士に教えてもらったやり方で、昨日の会話を投稿しておきました」「白鳥君、君は一日目から大変な偉業を成し遂げたんだよ、見たまえ、これを!」「――え、なん…

(一)

「失礼します! 私、今度ここでお世話になります白鳥さやかといいます。どうぞ、よろしくおねがいします! ――あの、どうかされたんですか。私の顔に何かついてますか」「いや、君みたいな美人が、なんで私の研究室で働きたいと思ったのか不思議でね。きみは…

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