アマチュア作家の成り上がり執筆録

素人作家がどこまで高みに昇ることができるのか

【小説の書き方について考える】小説技法 ~長編の書き方 その1~

 長編を書こうと思っている皆さん、最初に何から始めますか?
 いろいろなやり方があるかと思いますが、僕は最初に、その長編の世界観とその世界観を特徴づけるものを具体的にイメージします。
 例えば、「ツァラトゥストラはかく語りき」というミステリー小説を書いたときは、まさに哲学者ニーチェの書いた「ツァラトゥストラはかく語りき」を題材とし、そこで語られる超人思想、永劫回帰思想に心酔した犯人が社会の変革を目指すために殺人を犯すところから書き始めました。

    現在執筆中の「リバイアサン」というミステリー風時代小説では、聖書の『ヨブ記』に出てくる、神を除きこの地上において最強のものとして知られるリバイアサンをモチーフにして、中世ヨーロッパ的な世界を舞台設定とし、腐敗しきった世界を滅ぼすために神が世界に送り込んだとされるリバイアサンとはいったい何者なのか、どうすれば世界を救えるのかということを主人公とともに探り当てていきます。

 

レヴィアタン

『リヴァイアサンの破壊』(作:ギュスターヴ・ドレ

 

 つまり、僕はその長編を貫く世界観というのか、みそというのか、オチというのか、そういうもの全てに関わっているものを最初にイメージして、そこから膨らませていきます。それがくっきりしているほど、後になってもぶれない。苦しい時は、このイメージに立ち戻り、そこから考え直す。

 手順として言えば、まずそのイメージなるものを考える。そこから大まかなプロットとキャラを考える。そうしてからキャラの肉付けを始める。
 そしてだいたいのキャラができた段階で、最初の風景を考える。その風景が浮かんで来たらもう書き始める。ストーリーは書きながら考えていく。
 ちょっと書きすぎてしまったが、まあそんな感じです。

 ということで、長編を書く上で僕が一番初めに手掛けることは、その長編の世界観を象徴するような何か具体的なイメージを浮かび上がらせることであり、それが一番肝心なことだと僕は考えています。

 

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