アマチュア作家の成り上がり執筆録

素人作家がどこまで高みに昇ることができるのか

【社会に対して好き勝手に放言します】~本屋大賞と芥川賞~

 文芸ニュースを読んでいたら、芥川賞や直木賞作品よりも、本屋大賞受賞作品の方が圧倒的に売れるというような記事があって興味深く読んだ。

 そもそも本屋大賞が創設されたきっかけの一つは、2002年に横山秀夫さんの書いた「半落ち」という作品が、圧倒的な読者支持を得ていたにも関わらず、直木賞を受賞することができなかったことらしい。横山さんは、この選考結果に納得がいかず、今後直木賞とは決別するとして大きな話題になったようだ。そして、同じくこの結果に納得できなかった書店員さんたちの思いが、本屋大賞を創ったそうだ。

 本屋大賞が売れる理由は、自分たちが選んだ本だということで、当然、販売コーナーも目を引くところに作られるし、また、受賞作決定から発表まで一か月のタイムラグを置くことで、版元から本を確保する時間もとり、発表と同時に本が切れると言うようなことがないようにしていることもあるらしい。
 確かに、近所の本屋に行くと、本屋大賞というコーナーがずっとあり、候補作や受賞作がどかんと並べられている。

 この記事を見て思ったのは、結局、本を買う人は名もない市民であり、その市民が本を手にするのは書店であり、その本をこれは面白いよとPOPを立てて推薦しているのは書店員さんであり、そうして買って読んだ人たちの熱いレビューがネットにのっていき、そういうことの積み重ねによって本の売れ行きが決まっていくんだろうということだ。

 確かに、芥川賞や直木賞は時代をリードするという意義もあるんだろうが、一般読者にとってそれがどれだけの意味を持っているのかイマイチ分からない。そもそも、小説なんてそんなに高尚なものなのかと思っている。なので僕は芥川賞は全くといっていいほど読まないし、直木賞も数えるくらいしか読んだことがない。
 面白いと評判になれば僕だって読むかもしれないが、芥川賞受賞作という看板抜きにして、これは凄いなどという評判をほとんど聞いたことがない。

 やっぱり物語を書くのであれば、読んでもらう人を第一に考えなきゃだめだ。
 読んで面白い、楽しいと思ってもらえる物語を書く。
 そこがスタートでありゴールなんだ。

 そんなことを深く考えさせられました。

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