アマチュア作家の成り上がり執筆録

素人作家がどこまで高みに昇ることができるのか

【カクヨム読まれない】訓練の場

 小説を書く時間って、皆さんいつなんでしょう。
 朝書く人もいるでしょうし、睡眠時間を削って書いている人もいるでしょう。週末に鬼のようになって書いている人もいるでしょう。
 まあ、それはその人が一番書きやすい方法で書けばいいと思います。

 僕は仕事もあるので、書くのは朝方、だいたい五時から七時くらいまでが多いです。夜は一日の疲れもあるし、早く酒を飲みたいので、ほとんど書いたことがないです。
 土日も意外とおんなじで、日中はいろいろあって、あんまり書きません。
 じゃあ、朝のその時間はよほど根詰めて書いてるんだろうと思われるかもしれませんが、そうでもなく意外とすらすら書いています。

 実は僕は、次の朝に書くべきことをだいたい寝る前くらいまでに考えちゃっています。というか、日中の暇な時間に次のストーリーはどうしようかなとふと考えるのです。考えると言っても、当然、なんにも浮かんでこないときはそれっきりです。

 でもたまに、こうしたら面白いんじゃないというのが浮かぶ時があります。それが結構よさそうだと、その線でストーリーを組み立て始めます。ストーリーができると僕の事前準備はほとんど終わりです。セリフはその時は考えません。
 前も言った通り、僕はキャラになり切って書くことが多いので、集中できる静かな環境でないとセリフが出てこないからです。
 それに会話文はリズムが大事ですので、一気に書かないとなんか変な会話になってしまいます。だからセリフなどは次の朝に、ストーリーの中に置かれたキャラになりきって、一気に書いちゃいます。

 毎朝、この創作論と連載している三つの長編のどれか一つを投稿することが多いので、だいたい、毎日5千字くらい書いている計算になるのかな。毎日原稿用紙、10枚以上――こうしてみると、意外と書いてる方だと自分でも思います。

 書くことはそれ自体が訓練だそうです。
 楽器の奏者が毎日楽器に触るように、作家も毎日書かないと感性が鈍るそうです。
 毎日、原稿用紙一枚でも書くことが、文章上達の秘訣だそうです。

 そう考えると、またまた同じ結論になりますが、小説投稿サイトって最高じゃないですか。訓練で書いたものさえ、投稿して曲がりなりにも誰かが見てくれるんだから。
 つまりここって、どちらかというとアマチュアが書いた粗削りの作品がどんどん投稿される場所だと思うんです。
 それに完璧を求めること自体がナンセンスだし、カクヨムはそういうものだと割り切って、作者同士が切磋琢磨しあえばいいと思うんです。もちろん、読み専門の方のフォロワー数や星(★)なんかも、一つの判断材料になりますしね。

 自分が書いた作品を投稿する。
 当然、自信もあるから投稿したんだろうし、どれだけ読まれるか大いに気になるとは思います。
 でも、その作品は客観的に見て、一万人の読者に見て満足してもらえる作品だと思いますか?
 さすがにそこまではいかないかなと思ったとしたら、じゃあ、何人なら満足しますか。五千人ですか、千人ですか、百人ですか。
 なんのバックグランドも持たないアマチュア作家が、思い付きで書いた粗削りの作品。普通だったら、そんなの誰にも読んでもらえないのが当たり前だと思うんですよね。
 そんな作品を誰かに読んでもらえる場を提供してもらってる。
 それで十分じゃないでしょうか。
 だって、訓練なんだもん。
 ここから、伸びていくんでしょう。
 そういう場だと思えばいいんです。
 カクヨムでPVを競うことよりも、読まれる作品を作ることを学ぶ。
 僕はカクヨムの正しい、そして、楽しい使い方は、そうじゃないのかな思っています。

 

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※ このエッセイは、かつて僕がカクヨムという投稿サイトで活動して際に書いたものを掲載していますので、現在の実態とそぐわないことがあるかもしれませんが、その点についてはご容赦ください。

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