小説を書くときにWeb向けと紙向けとでは全然違います。
特に横書きと縦書きの差というのは歴然としてあります。
このことについても少し旧エッセイに書いたのでご紹介します。
最近、書き方を紙向けの仕様に戻している。
一時、WEBで読みやすいように敢えて間隔をあけたり、段落を早めに変えたりしたが、やめた。
なので皆さんが僕の作品を見たときに、うわっ、字いっぱいで見ずらいっていう方もいるだろう。でもまあ、それは勘弁してくださいという言うほかはない。
いずれどこかの新人賞に出そうするならば、やはり縦書きの作品として形になるような体裁を取りたいと思うし、そういう表現にしたいと思っているからだ。
もちろんWEB用の書き方の方が全然見やすい作品もある。
最近、僕が読んでいいなと思ったカクコン5の応募作はあえて一編を短くして、しかも会話と心の声を適度にいれながら、まるで会話しているような感じで一気に読めて素晴らしいなと思った。
WEBと書籍とでは、うける要素が結構異なると思う。
WEBでは人気あったけど、書籍化したら全然売れないって実は結構あるんじゃないかと思う。もしかすると、これからの主流はWEBのような気もするのだけど、やっぱり僕は縦書きの紙の本を読むことをやめないだろうと思うし、紙の本がなくなることが想像できない。そして自分はやっぱり紙の本の方がいいなと思っている。
Webというのはとにもかくにもとっつきやすいし、読まれやすいと思います。
だが人はどうか知りませんが、僕はどうしてもじっくり読もうという気持ちが紙の本に比べれば少なくなるような気がするのです。一言一言を堪能したいという風には思わないのです。だから、さあっと速読するような感じで読んでしまう。そうなると、一文一文が短い方が、段落が空いていた方が、読みやすいことは読みやすい。
Webはそれでいいのかもしれません。でも、紙に落とすとほんとに間抜けな感じなんです。児童向けの作品よりも幼稚に見える。とてもこれでは書籍化など無理と思ってしまう。
僕は上に書いた通り、現在は縦書きを意識して書いているつもりですが、それでも縦書きスタイルで見てみると、妙にページの空白が気になります。なんでこんなに段落が続くんだと、気になって仕方ありません。
そういうことに加えて句読点が多すぎるのが物凄く気になります。会話文は独特の間があるので句読点がある程度あってもいいですが、地の文はやはり句読点は少ない方が流れるように読める。WEBは少し多くてもいい気がするが、紙だと句読点の多さはすぐに目立つ。
句読点は作者の個性でもあるので、何が正解というのはありませんが、でもやっぱりあまりに句読点が多いと少し幼稚な感じがしてしまいます。
小説を書くのであれば一度俯瞰的に眺めてみると良いかもしれません。自分の文章の癖や足りないところが少しづつ見えてくると思いますよ。