さて、今日は長編部門について述べてみたいが、長編部門といっても6つもあって、難易度が全然違います。
特に、異世界ファンタジーとラブコメ部門は、はっきり言って魔界のようなところで、星(★)が4桁ないと勝ち残れない世界です。
現代ファンタジーは上の二つよりは少しは落ちるがそれでも星(★)が二三百はとれないととても上にはいけないでしょう。
ということで、このエッセイを読んでいる皆さんにとっては無縁な世界だと思うので、これらのジャンルについては言及しません。
皆さんのような一般文芸好きな方たちが唯一中間選考を突破できるか可能性があるのは、キャラクター文芸部門(直近の第9回では、ライト文芸部門に変更)だと思います。
基本、カクヨムコンテストでは凡そだが、それぞれのジャンルの応募総数の7~10%程度を中間選考に回します。
そして、その7~10%ってのは、笑っちゃうくらい、読者選考ランキングの上位から順に選ばれます。
たまに星(★)が一桁とかの作品があるが、それは縁故か、それとも何か特別な要因があって選ばれており、運営が全部読んだ結果、選び抜いたとはとても思えません。
つまり、中間選考を突破するには、その期間の間にいかに上位にいくかということがポイントになります。
で、大まかなラインですが、星(★)の数とフォロワー数が100を超えるあたりがボーダーになると思われます。
皆さん、ランキングの仕組みって分かってます。
週間ランキングとか月間ランキングとか総合ランキングってあるでしょう。
それって、だいたい今いった計算で導き出されているんですよ。
だから星(★)がもらえなくても、フォロワー数が増えると自然に上に行くんです。
ちょっと脱線しましたが、星(★)の数とフォロワー数の合計が100って、どのくらいかというと、そんなに大変な数字じゃないです。
例えば、星(★)が60、フォロワーが40人。これでボーダーの100行きますね。
これだったら少し頑張れば皆さんだって手が届く数字でしょう。
もちろん、これはぎりぎりの数字なんで、もう少し上積みしておきたいところですが、それでも、まったく無理な数字じゃない。
昨日言った営業活動と言うか、星(★)獲得活動をすれば、まあ、なんとかなる数字なんです。
さて、皆さん少し希望を持ってきたと思うので、三つ目のテクニックを紹介したいと思います。
それは、長編だからこそですが、募集期間を目いっぱい使って書けってことです。
開始日からスタートして、最終日に完結に持っていくようなイメージで書きなさいということです。
そうすれば、完結効果で星(★)をもらいつつ、終わったからフォローを外す人の数をぎりぎりまで減らすことができます。
でも、これはかなり戦略的な書き方ができないととても達成できないでしょう。
だから一番いいのは、コンテストが始まる前に書き始めてストックを作っておけってことです。そして始まったら、ちょうどいい文量をあまり間隔をあけずに投稿していくってことが大事です。
さすがに最終日に完結話をもってくるのは、少し危険な気がするので、二三日まえくらいがちょうどいいかもしれません。
あとは、見直しの時間にあてるとよいでしょう。
完結させなくてもよいんじゃないかという声があるかもしれません。
たしかに完結させなくてもいい仕組みにはなっていますが、よほど面白いなら分かりませんが、やっぱり完結させた方が読者も星(★)をいれやすいし、もし中間を抜けたとして、編集部の審査の際にも完結作品の方が有利だと思います。
僕自身、基本は完結した際に星(★)をいれる主義です。
ということで、物語は完結させましょうということです。
いろいろと述べてきましたが、いよいよ最後のテクニックです。
それは、星(★)をつけるくらいなら、レビューしましょうということです。
レビューするということは、実は自分にとっても物凄く大きなPRになるんです。
レビューされたらみんなうれしいでしょう。そのお陰で星(★)をもらうこともあるかもしれません。そんなことになったら、書いてくれた人に物凄く感謝するでしょうし、せっかくレビューしてくれたんだから書いてくれた人の作品も何か読まなきゃって思うでしょう。
そういうことなんです。
そして、もう一つのメリットは、星(★)をつけてくれる人を鵜の目鷹の目で探している参加者にとって、レビューする人ってのは、格好のねらい目ということなんです。
この人とつながれば自分の作品にも星(★)をつけてもらえるかもしれないと、勝手にフォロワーになって、応援マーク押してくれたり、星(★)つけてくれるんです。
カクヨムで自分ができることなんて限られています。
だったら、その限られたこと全部使って、とにかく自分をカクヨムの画面に載せるんです。そうして自分をPRするんです。
プロになれば出版社が代わりにPRしてくれますが、アマチュアの僕たちは自分で自分の作品をPRしなきゃだめなんです。PRもしないで読んで欲しいなんて、甘ったれた考えは捨てなさい。
僕はそういうことだけを思って星(★)をつけたり、レビューしてきたわけではありませんが、結局、それは大きく自分に跳ね返ってきて、分不相応にも、たくさんの作品が中間選考を突破しました。
ある方が、コンテスト中の星(★)の増減を事細かに記録したデータを公開していましたが、この中では僕の「リバイアサン」はキャラクター文芸部門で、最終日の計測で733作中の8位になっていました。
さあて、だいたいイメージはつかめましたか。
これがカクヨムコンテストに関して、僕から教えてあげられる全てです。
あとは、皆さんの頑張り次第です。
僕はもうカクヨムで書くことをやめた人間なのでカクヨムコンには参加することはありませんが、参加される方々のことは陰ながら応援しておりますので、ぜひ、頑張ってみてください。
最後に一つだけ言っておきます。
カクヨムコンテストを経験すると多かれ少なかれ人間不信に陥ります。
カクヨムコンテストが終わり、やめていった人のなんと多いことか。
皆さんがそうならないよう、心の底から祈っています。
※ このエッセイは、かつて僕がカクヨムという投稿サイトで活動していた際に書いたものを掲載していますので、現在の実態とそぐわないことがあるかもしれませんが、その点についてはご容赦ください。